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【現役トレーナーが斬る】コリ解消の罠?ゴリゴリマッサージの裏側に潜む危険とは!

強もみやゴリゴリマッサージは本当に最悪だからやめといたほうがいい
というのも、デメリットはあったとしてもメリットがないから
力まかせのマッサージが筋肉を壊す危険があります。これは心に刻んでください

マッサージでは
「ゴリゴリやってほしい」
「強く揉んでほしい」


施術をするときこんな要望は多いです。
マッサージ師や整体師さんでもそれが『効く』行為だと信じてゴリゴリと強いマッサージをする人がいます。

ゴリゴリと音をさせた方がインパクトがあって『効く』感じがしますし、やった感があるかもしれませんが、実際に筋肉はほぐれているわけではありません。

確かにマッサージが終わった後は柔らかくなりますが、その理由は筋肉の繊維が一時的に壊れてしまうからです

体には修復する力がありますので、壊れたものはもとに戻すために修復されますがこの修復されるときに前よりももっと硬くなってしまうのです

それは衝撃から身体を守ろうとするために防御反応として前の状態よりもより硬くなってしまうからです。

肩こりを和らげるために行っているのにもっと肩こりをひどくしてしまう、ゴリゴリマッサージはそんな魔のマッサージ方法なのです。

実際、長期的にゴリゴリマッサージを受けていると筋肉繊維が破壊され、再生されるサイクルを繰り返すことで、慢性的な痛みや炎症状態が続いてしまうことが多々あります。

長期的な視点で見ると、ゴリゴリマッサージはこりに与える悪影響を与える可能性が多いことを理解しておく必要があります。

マッサージ中毒?強めのマッサージが求められる理由

ほとんどの人は痛いマッサージになれてしまうと逆に痛みをも求めるようになります
プロのセラピストだったら痛みを我慢させるようなことはしません。その方か効くということを知っているから。
痛みに慣れてしまうのは危険
もし力加減がわからなかったら初めは弱いくらいで様子をみるのが正解です

例えば、

・マッサージが好きでしょっちゅう通よってしまう

・もう普通のマッサージじゃ満足できない強めのマッサージがいい!

・ゴリゴリされるのが病みつきになってる

 

それは危険信号です

マッサージに通い始めたきっかけは凝りをほぐすためだったはずなのに、途中からマッサージを受けること目的になってしまっているかたがいます

マッサージが気持ちいいのは凝りがあるからです。つまり、マッサージが気持ちよく感じるほど、身体には凝りがたまっているということ

「凝り」がなかったらマッサージは特に気持ちよくありません
通い続けるということはむしろ凝り続けているからということに他なりません

マッサージ中毒の、知っておくべき驚きの事実とは?

仕事においても家庭においても何においても慣れというのが一番危険。なぜなら人間というのは刺激を欲しがる生物だから
一回刺激を覚えるとそれが「普通」に変わり最終的に「弱い」にまでなってしまいます

対策は力一杯やらないこと。これだけです

中毒になってしまう原因は、マッサージ中に痛み感じると身体が気持ちよくなる成分を出すからです
その成分とはいわゆる麻薬。自己防衛反応のため身体から放出されるのです

 

通常つよい刺激をあたえた場合、 生体の防御機能がはたらくため、反作用のチカラでその影響を排除しようとします。

もしそれが防御しきれないほどの強い刺激をあたえられた場合には、それは有害な侵害刺激となります

強いマッサージを受けて身体が耐えられなくなってくると、痛みを一時的に抑えるために脳内麻薬物質が出ます

痛みが不思議とだんだん気持ちよさに変わってくる理由がこれです。
ちなみに、人間は死ぬとき最後は気持ちが良くなると言われていますが、これも同じように防衛反応の働きが関係あるとも言われています

 

しかしこの気持よさ、身体にとっては何も積極的な意味はありません。得られるのは麻薬と同じでいっときの気持ち良さです

そしてもちろん副作用があります

例えばもみかえしはこの最たる副作用といえるでしょう。揉み返しだけで終わればいいですが、さらに強いマッサージを受け続けることで身体はどんどん硬くなってきます

たまに、
「強い力じゃないとほぐれない」

というお客様がいますが、そういうかたの身体はだいたいガチガチです
凝っている硬さではなく…まるで物質のような硬さになっています
これは強揉みを続けてきた副作用と言えるでしょう

「凝っていて硬い」を通り超えて「強揉みを続けてきて硬くなってしまった」というのが正しいでしょう

つまり、強めのマッサージが癖になってしまっている人は、それだけ身体がダメージを負っているということです。

皮膚がダメージを受けて硬くなるとどんどん鈍感になってきてもっと強い刺激でないと反応しなくなります

こうなるとセラピスト自身も大変です。そのために筋トレするのもどうかと思いますし、そもそもお客様の身体にも悪いことなので…

だから強揉みは「ダメ、ゼッタイ」です

ダメ絶対

強いマッサージを受けると→

強い刺激を受けることで脳内で脳内麻薬と呼ばれる物質が出るため、痛みを一時的におさえ快感を感じることができる

その副作用は→

揉み返しはその副作用の代表です。そして強いマッサージを繰り返すことで筋肉がさらに硬くなります

筋肉痛との違い→

確かに、筋肉が壊れてつくり直されるという意味においては同じように思いますがもちろん違います

筋肉痛は修復する過程で以前よりも強い筋肉になりますがマッサージで痛めた場合の筋肉は血行不良がおこり修復の過程で質の悪い筋肉になります

マッサージ依存症になる前に!個人個人に合った強さを見つけよう

セラピストとして成功する人は「お客様のことを徹底的に考えられる人」だと思います
例えゴリゴリマッサージをしてお客様を掴んでも、長い目で見て失敗します

お客様がマッサージに行く理由は

・癒し・リラックスするため

・凝りが気になるから

大まかにこの2つだと思います。

ゴリゴリマッサージが好きな人はリラックスするために行っているという人もいるでしょう

しかし、その後のダメージを考えるとおすすめできません。一時の快楽のために身体を犠牲にはデメリットが大きいんじゃないかと…

ゴリゴリマッサージは、例えるとアルコールです。適度に摂取するとリラックス効果があってストレス解消にもなりますが、飲み過ぎると次の日に二日酔いになったり行きすぎるとアル中になったりと身体に悪影響を及ぼします。

ゴリゴリマッサージもそれと同じようなもので、強い刺激のマッサージも一時的には気持ちよく感じますが、継続的に受け続けると身体に負担をかけてしまいます。

肩こりがひどくてマッサージに来たかたに「強めでお願いします」といわれてもお断りする方向でお願いします。

もう一度言いますがゴリゴリマッサージはアルコールと同じです。

やりすぎるとその日はめちゃくちゃほぐれたように感じますがそれはただマヒしてるだけです。

 

リピーターを増やすために力任せにマッサージをするというかたもいるかもしれません
まるで何でもかんでも薬をだして患者様を薬漬けにする悪徳医師のように。

みなさんはそんな悪徳セラピストになるのはやめてください

例え、つよ揉みゴリ押しマッサージでリピーターを増やしたとしても、そんなマッサージは結局お客様の体だけじゃなく自分の体も壊すリスクを高めます


かつて、湿布を貼りながらマッサージをしていたかたがいましたが、結局やめてしまったセラピストがいました。人気のセラピストだっただけに損失が大きかったことを思い出します

だからこそ、
お客様のカラダをいたわるためにも、自分のカラダを労わるためにも適度な強さのマッサージを覚えましょう